折れたボルトを修正する方法の一つ

この様な雄ねじ側も雌ねじ側も錆びてしまいギリギリ緩めて折れたボルトはなかなか手強いです。

緩める前にボルトが裏側から突き出てる部分があればそれをグラインダー等で切り落とすと緩むネジ山がサビ等がなくスルスルと抜けてくる場合もあるんですがね。今回はもう折れてからだいぶ時間がたってしまってる様です。

これをまず特殊な工具を使って折れたボルトの中心に穴を開けます

今回、折れたボルトは8mmでしたので、4.3mmでセンターに開けました。このまま貫通させます。

キッチリ貫通させました。

本来はセンターに開ける治具をつけたまま貫通させるんですが…

この時点で、逆タップで残がいを抜き取る方法やここに5mmのタップを立ててダブルナットで抜き取ったりと、色々なプランを考えるんですが今回は元のネジ山も良い状態ではないので「リコイル」を使ってネジ山を作る方法にしました。

こちらがリコイルキットです。ネジ径やピッチがそれぞれありますので、合うものをチョイスします。今回はM8x1.25ピッチです。

リコイルの場合は元のネジ径より大きい穴を開けでコマを埋め込む作業になります。


元の折れたボルトの出っ張りを切り落として私の場合はステップドリルで今回は9mmまで拡大します。ステップドリルを使うとセンターをキープしたまま下穴が拡大されるので、良いですよ。でも、最終的には9mmでの貫通はステップドリルでは不可なので最後は9mmのドリルで開け直します。


次にリコイルキットに付属の専用のタップで拡大した穴にタップを立てます

新しいタイプのリコイルキットだと下穴拡大しなくても良い画期的なタップがあるのでそちらの方が簡単で良いです。

タップを立てる時にはフックス「10S」を塗布するとサクサクとタップが立てられます。

この「10S」はドリルでの穴あけ時にも絶大なる効果があり、グリグリと穴あけができます。

「10S」はその他サンドコースやマディーでの走行時にチェーンルブとして使ってます

刃モノには食いつきがあり、それ以外には油膜を張り潤滑油として効果があるスグレモノなんです。(塩素系ではありません、生分解性なので、地球にも優しいんです)

こんな感じで、下地用のタップを立てました。


そして、この「コマ」を下地用のタップにねじ込むと8mmx1.25ピッチのネジ山が完成するわけです。

クリクリと専用のツールで回し入れます。

ネジ山の奥行きに合わせてコマの長さも色々あるんですが、説明は省略。

こんな感じに出来上がりました。


M8x1.25のボルトを締めて見ました♪

元穴がスチールの場合はリコイル後も同トルクで締め付けが可能ですし、元穴がアルミの場合はリコイル後はスチール同等のトルクで締め付けることになります。シビアトルクの場所には締め付け時のトルクに注意が必要です。


缶スプレーですが、サビを軽く落として黒に塗り完成しました!


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